紋章自体が生きており、相応の 魔力 を持った生物の臓器に寄生しては宿主の死と共に乗り換えを繰り返す。宿主が女性の場合、妊娠すると胎児に受け継がれる。
西の大陸では「権力の象徴」として王族が保持している事が多く、宿主は紋章が持つ強力な固有魔法を使用できる代わりに、紋章を維持するために常に魔力を吸われ続ける。宿主に相応の魔力がない場合は、魔力の代わりのエネルギーとして宿主の体力、更には寿命を食らうため、高い魔力を持つ 《守護者》 が常に付き添い、宿主が成長して相応の魔力を持つようになるまで魔力の供給を肩代わりするのが通例。
各紋章に格付けはないが、単純に戦力という意味でいえば 《竜の紋章》 が最強で、他の追随を全く許さない。 神話時代 に空を支配した 竜 を召喚することから、 《神》 に匹敵する能力を持つ紋章とも言われている。
宿主の魔力を食い尽くした場合や誰かに継承されることなく宿主が死んだ場合、紋章は一定期間その場にとどまり次の宿主が現れるのを待つ。次の宿主が現れなかった場合、やがて魔力を得ることができず自身を維持できなくなり消滅するが、大気中の魔力を徐々に蓄積してやがて再び紋章としての形を成す。
その際、血脈を無視して魔力の高い属性相性の良い者を宿主とする。この現象を「復活継承」と呼ぶ。
『MYTH』の主人公ティラルが所持している《光の紋章》は母親から受け継いだもの。現在のティラル自身の魔力だけでは維持が出来ないため、ナツキが《守護者》として寄り添っている。また、ナツキ自身も《竜の紋章》を所持しているが、これは紋章の中に棲む竜の魔力でまかなわれている。
上記の紋章とは別に、エルフが継承する《精霊紋章》というものも存在する。火・水・風・土の4種類があり、その血筋の者が成長して一定の魔力に達すると自然と発現するもので、宿主の力に応じて留まった精霊の力が結晶化したものである。
継承されるものではなく個々に発現するものなので、同じ属性の精霊紋章が複数存在する。しかし、《神》が眠りについてからは精霊の力が弱まっているので、精霊紋章が発現するエルフの数は極端に減っている。