イニス

クネ王国 領の マートル山脈 の一角にある巨大な壺状のカルデラに住む、有翼の長寿な種族。
ヒト族と同じ腕を持ちつつ2対の鳥の翼を背に生やしている。また、耳は哺乳類の多くが持つような形状のものではなく、翼が生えているため、計3対の翼を有する。翼は純白ではなく様々な鳥の翼をもつ種類が居り、その種類によって分類される厳しい階級制度(身分制度)がある。
神話時代 から存在する古い種族で、かつては と空の覇を争い大きな戦を繰り返しては地形を変化させてきた。
《神》 が眠りにつき、竜自体が主導権を持たない 竜族 の統治下になってからは、竜とイニスの間には和平が保たれている。
カルデラの中心部そびえ立つ大木にはイニスの王《ゼファー》が住む。現ゼファーは 孔雀 。『MYTH』作中で最も高い魔力を持ち、その力は神をも凌駕すると言われている。
 
一個体が500~4000年ほど生きる長寿な代わりに繁殖力は高くなく、一定数以上には増えることはない。階級が高くなるに連れて寿命も長くなっていき、第一階級は3000年以上生きる者が多い。しかし、階級を跨いで生まれた「 雑種 」と呼ばれるイニスは寿命が短く、その多くが100~400年程度しか生きられないため禁忌とされ、生まれた子は最下級に分類されるている。
 
肉体年齢はその個体の能力のピーク時に合わせて停止する。能力の上昇速度には個体差があるため、必ずしも幼く見えれば能力が低いというわけではない。能力の上昇速度が速すぎる者や、能力の低い者は早期にピークを迎えるため幼いままだが、平均的な速度で能力が上昇する場合は20~25歳で止まる。幼いままピークを迎える者は雑種に多い。
また、どの階級も共通して、寿命の10年ほど前になると徐々に羽が抜け落ちはじめ、やがて飛行能力を失う。
 
《《命羽(みことのはね)》》
生涯を通じて生え換わることのない一部の羽を《命羽(みことのはね)》と呼ぶ。
《命羽》にはイニスの命が宿っており、その数が寿命の決め手となる。階級が高い者はそれが多く、雑種はそれが極端に少ない。《命羽》1枚の持つ寿命は約50年と言われており、《命羽》を損傷すると一気に寿命が縮まる。
イニスは魔力を使って《命羽》を移植して定着させることで他者に自らの寿命を分け与える事ができる。しかし個体同士の相性があるため必ず成功するというわけではなく、無駄に自分の寿命を削るということになる場合もある。
 
《イニスの性別》
雄と雌が存在するが、イニスの里に結界が張られた後に生まれたイニスには無性の個体が多い。
里の新しい命が無性として生まれる原因としては、里全体が「 疑似精霊 」によって満たされているため、陰陽のある天然の精霊に触れることがなくなったことが影響していると考えられている。
イニスの繁殖方法は特殊なので、性別がなくても子孫を作ること自体は出来るため、無性の個体については特に問題視はされていない。
 
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《ゼファー》
イニス王の呼び名。神にもっとも近い(もしくはそれ以上の)強大な魔力を持っている。イニスの里の中央に待機し、里自体に巨大な結界を張り続ける役割を持つ。万一この結界が消滅すると、存在の維持に膨大な魔力を要するすべてのイニス達はたちまち消滅すると言われている。
 
《巨鳥》
巨大な鳥に変化する能力で、ある程度の魔力があれば殆どのイニスが使える。かつては竜との戦や長距離の移動,大きなものを運ぶ際などに巨鳥の姿をとっていたが、精霊濃度の低下で里の外に出ることが出来なくなった現在はまったく必要のない能力のため、廃れつつある。
 
《白鵠(はっこう)》
《鵠(こう)》と呼ばれるやや透明感のある純白の翼を持つイニス。強い生命力と癒しの力を持つ、非常に長寿の個体。
千年程度に一個体の頻度ですべてのイニスの中から後天的に発生する種であり、里の祝福を受けた特別な有翼種として扱われる。
現ゼファーである孔雀の向かって右上段の翼がそれにあたる。後にツグミの三対の翼がこれとなり、第0階級者として扱われることになる。三対すべての翼がこうなることは極めて稀。
 
《雑種》
階級をまたいでの交配で生まれたイニス。どちらの親の階級にも属することができず、最下級に属する。雑種の証として、名前に「~imm(忌む)」が付けられる。
寿命は個体差があるが、《命羽》が極端に少なく、100~400年ほど。イニスとしては著しく短命。中には100年も生きられない個体も居る。どこかしら疾患(羽が多い・少ない、飛翔魔法が使えない、視力が弱い等)を持っている場合が多く、子孫を残すことを推奨されていない。
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