魔法

「術者自身の体内で生成される 魔力 」と「大気中に漂う 精霊 」をエネルギー源として、属性を持つ熱量を具現化する技術。
種族や地方によって様々な 属性解釈 があり、魔法自体の種類も多岐に渡る。
 
生まれ持った肉体との相性があり、全ての魔法を使用できるわけではない。
「火・水・風」の3属性は精霊の魔力を借りることができるため扱いやすいが、「雷・光・闇」の3属性は自身の魔力ですべてを補うため、膨大な魔力を要する。
※ヒト族は「土=星そのもの」と考えているため、土属性という概念がない。
※属性魔法の他には、治癒魔法、時魔法、機械魔法(古代魔法)、剥離魔法(癒しの古代魔法)などが存在する。

魔力を具現化するためには、修練・集中力・知識が必要となる。基礎魔力(生まれ持った魔力)や付加魔力(成長・修練等で得る魔力)が大きい者は、それに見合った集中力と知識を身につけなければ、魔法を使用する際に魔力を暴走させてしまう。
稀に、必要な教育を受けさせるだけの財力がない平民から高い魔力の者が生まれると、 魔漏 による被害を警戒して幼いうちに殺されるか、国に保護されて教育を受けることになる。(貴族の家に里子に出すことも)

魔力伝導効率を上げたり集中力の向上を支援するための道具(杖や宝石のたぐい)も多数ある。


《炎魔法》
魔力を炎という形で具現化する魔法。
ゼラー王国クネ王国イアー王国 のフンク族がこれを得意とする。
 
《水魔法》
魔力を水という形で具現化する魔法。
パミエル王国スケタリム王国メホド王国サルビア王国 がこれを得意とする。
※氷魔法は水魔法というよりは闇魔法(吸収系の魔法)に近い。
 
《風魔法》
魔力を風という形で具現化する魔法。
アトラス聖王国アギエル王国ファバス王国 がこれを得意とする。
 
《雷魔法》
魔力を雷という形で具現化する魔法。
雷属性は風属性の変異系とされており、この属性の魔法が使用できる個体は極めて少ない。
※『MYTH』の作中でこの属性を得意とするのは シニカルデュース
 
無属性魔法
炎・水・風・雷を全て主属性として会得した者のみが使用できる特異魔法。四属性を寸分の違いもなく均等に放出とする事で初めて使用できる魔法で、非常に難易度が高い。
全ての魔法を無効化する防御魔法(シールド/シェルター)として使用する場合が多い。
攻撃魔法として使用すると、属性を持たない「目には見えない何かで殴るような現象」が起きるため、物理魔法とも呼ばれている。
※Twitterで紹介したキャラの中でこの魔法を使用できるのは ラル のみ。
 
《時魔法》
対象の時間の流れを緩やかにしたり急速に進めたり、時間を止める魔法。
時間を巻き戻すことはできない。効果範囲は極めて狭い。異常な濃度の光魔法または闇魔法と併用することで、時空を歪め転移することもできる。
ヒト族 では グラフィエル王国 の極一部の血を引く者にしか使用できない固有魔法。
 
《光魔法》
放出・発生型の魔法。光の球で周りを照らすものから、光の刃で対象を切り刻むもの、光の熱量で焼き切るものまで様々。
ロザル王国 、 アトラス聖王国 がこれを得意とする。
 
《闇魔法》
吸収・消失型の魔法。(重力魔法ともいえるが、ヒト族にはまだ重力という概念がない。)闇の球で周囲の光を吸収して視覚を奪うものから、闇の炎で対象を一瞬で焼き尽くし灰化するものまで様々。
グラフィエル王国 がこれを得意とする。
 
《光魔法&闇魔法/共通》
非常に濃度の高い魔力の塊と時魔法を合わせることで時空を歪め、《ゲート》(空間転移の出入り口)を開くことが可能。《ゲート》の大きさや出現時間、リンクする場所の制御は術者の能力に依存する。
 
《治癒魔法》
対象の自然治癒力を高める魔法。
魔力と知識さえあれば属性の偏りに関係なく使用できる。ただし治癒魔法には精霊の魔力は利用できないため、全ての魔力を術者自身が負担する事になる。
膨大な魔力を消費する割に効果は薄く、病の場合は症状をある程度抑える程度の効果しかない。怪我も血を止めたり傷口を塞ぎ外部からの化膿を抑える程度のものなので、瞬時に回復する万能な魔法ではなく、傷が深ければ安静が必要になる。深い傷であれば傷跡が残る。
対象が本来持つ治癒力以上の効果は望めないため、失った部位の再生はできず、不治の病も治らない。
 
精霊魔法
エルフが使用する魔法の人間視点での通称。
正確には精霊と意思の疎通を図り精霊を使役するので本人の魔力は不要であり、魔法ではない。
火:火を起こす、火の壁を作る
水:水を出現させる、雨を降らせる
風:風を吹かせる、風圧でものを切断する
土:石を砕く、岩の防御壁を作る
 
《飛翔魔法》
イニスにのみ使用できる魔法。
浮くというよりは、風で空気のじゅうたんを作って乗る感覚。滑空には魔法は要らないが、風を頼らない上昇や空中での停止には飛翔魔法が必要。
イニスは巨鳥への変化や表皮の気圧の調整等にも魔力を必要とするが、それらは飛翔魔法とは別の本能的なものである。
 
《機械魔法(古代魔法)》
神話時代の技術である《機械》を起動&操作するための魔法。
莫大な魔力が必要であり、多用することで自身の体を機械に侵食されるというデメリットがある。
 
《剥離魔法(癒しの古代魔法)》
体から不純物を取り除く、分離の魔法。
主に、機械魔法によって侵食された部分を分離させるために使われる。いまでは サルビア王国 の王族(アイシクル)しか使用できない。


《ティラルの治癒魔法》
ティラル が使用する治癒魔法は、魔力ではなく 《光の紋章》 の力で行使する特殊魔法である。(紋章自体が魔力を必要とするので、膨大な魔力を消費する事に違いはない)
一般的に言われている治癒魔法とは違い、対象の自然治癒力を高め傷口をふさぐ治癒魔法であると同時に、部位を化膿させたり体を蝕んだりという「体を傷つける敵」を死滅させる光の攻撃魔法でもあり、部位の時間の流れを極端に速める時魔法でもあるので、通常の治癒魔法ではありえない迅速な回復が起きているような錯覚が起きる。
また、癒す側も癒される側も体力を消耗するため、大きな治療後は強い疲労感があり、睡眠を要することがある(多少の怪我の治療ではその必要はない)。
更に程度の大きな治癒魔法となると、対象者の生命力を前借りする形となり、結果的に寿命を縮めることになる。(『MYTH』作中では、重度の火傷を負った ルリ (残りの寿命が数年に迫っている個体)を治療しようとしてナツキの制止を受けている。)
他者から吸いあげた魔力を紋章に与えることで、魔力量次第では神の域と錯覚するような異常な再生能力を発揮することもできる。(『MYTH』作中では、 マグニティス の魔力を利用して アマティスタ の治療をした際にこの現象が起きた。)
治癒魔法と同じく、失った部位の再生はできない。また、病の原因自体は死滅させることができるが、病によって対象の体が生命を維持できない状態にまで衰弱していた場合は、病が治ったとしてもやがて衰弱死を迎えることとなり、健康な状態には戻らない。